【補償内容】対物賠償保険の基本

対物賠償保険とは?

対物賠償保険とは、自分が運転するバイクが事故を起こして、他人の物を壊してしまった時に適用される保険です。
たとえば、相手の自動車やバイク、家や塀、被害者の持ち物といったものが含まれます。
また、ガードレールなどの公共の物についても損害を与えた場合に対物賠償保険を使うことがあります。
こうした物品を破壊もしくは破損してしまった場合、所有者はそれを交換したり修理したりします。
それにかかる実費が補償対象となります。

よくある事例としては、自動車との交通事故を挙げられます。
前方不注意やスリップなどによって相手の車をぶつけてしまい、車に板金塗装の必要が生じた場合、その修理費を保険金額の範囲内で支払うことになります。
事故については過失割合も関係していて、相手が停車しているところに突っ込んでしまった場合などは100パーセント自分が悪いということで全額補償しなくてはなりません。

他にも、発進時の操作を誤ってお店の看板や壁を壊してしまったというケースも考えられます。
この場合、当然過失はすべて自分にありますので、修理代を全額補償します。
もし店舗自体の損害が激しくて営業ができないとか、縮小して営業しなければならなくなったという事態では、閉店したことによる損失を計算してその分も支払う必要が生じます。
この部分についても対物賠償保険でカバーされるわけです。

対物賠償保険の補償内容を選び方のポイント

対物賠償保険は、対人賠償保険と同じく補償金額が高額になることが多い保険です。
物を壊しただけで、人に後遺症を負わせたり死亡させたりするのと同じくらいの補償が必要なのかと疑問に思う人もいます。
しかし、実際に起きた事例を見るとかなりの高額の補償をすることになったケースがいくつもあります。

たとえば、1994年に神戸エリアで起きた事故では、トラックとの事故で積み荷として積載していた毛皮などが破損して、合計で2億6,000万円超の損害額となりました。
そのため契約する際には、この保険については対人賠償保険と同じ程度にしておく方が良いでしょう。

多くの保険会社では、対物賠償保険については無制限とすることを勧めています。
そのため、保険商品を選ぶ際には、対人賠償保険と並んでこの保険を無制限とした状態で保険料が手頃で負担が少ないものを選ぶと良いです。
また、事故が起きた時の交渉支援や弁護士特約などが付帯されているものだとより安心することができます。
さらに、時価額を超えるような賠償請求をされた時のために対物超過特約という補償に入れる保険もあります。
万が一の対応を重視するのであれば、こうした特約に注目して選ぶのもありです。