ツーリングのあこがれの知床横断道路
バイクのツーリングといえば、北海道は外すことができないでしょう。
広大な自然の中をバイクで走る感覚は、日本にいるようにはとても思えないほどの解放感があります。
北海道をツーリングするのは、ライダーのあこがれでもありますが、その中でも知床横断道路は北海道の中でも、有数のワインディングロードとして知られているのです。
知床峠をはさんだ道路のことを指しますが、羅臼とウトロを結ぶ区間になります。
他に横断できる道路がないのは、住民の要請によって作られた道路だからです。
それだけ大切な道路で、長い年月をかけ開通させた貴重な道でもあるといえます。
性格の違う2つの道
知床横断道路は、羅臼側とウトロ側で、道の性格が異なります。
羅臼側はワインディングが続く道路となっており、ヘアピンカーブもいくつも存在します。
風景も楽しみながら、走りを楽しめる道路となっているといっていいでしょう。
ウトロ側は全く異なり、地図で見てもわかる通り、直線が主となる道路となっています。
走りが楽しめないのかといえばそれは違い、眼前の広がる広大な景色は、北海道ならではの風景を醸し出してくれているのです。
淡々とした道でもありますが、それが逆に北海道らしい道路ともいえるでしょう。
知床峠は、羅臼山を眺めながら走っていくことになります。
本州の山とは明らかに違う景色を見せてくれますので、間近に見ることができる知床峠の看板は、ライダーにとって有名スポットになっているほどです。
ただし、霧が出やすいポイントでもありますので、運がよくないと羅臼山を見ることはできなかったりするのです。
休憩できるポイントは数少ないのが知床横断道路です。
知床峠以外には駐車場的なものはありませんし、何か補給できるところもありません。
ツーリングで訪れる場合には、十分注意しておくといいでしょう。
地理的な問題と野生の動物の領域
知床といえば、北海道の東端部に位置します。
雪も深く、都市部では考えられないほど気温も下がっていくのです。
そのため、冬場は閉鎖されゴールデンウイーク前後まで開通しません。
この閉鎖期間は、天候や除雪作業によっても変わっていきますので、その年によって開通時期が異なる点に注意しましょう。
さらに、夜間も通行止めになることがありますので、注意しなければいけません。
もう一つ注意として、ヒグマがあります。
大自然の中ですので、確率的には低くても鉢合わせすることがあるのです。
エゾシカなどに合うことはよくある話ですが、ヒグマも生息していることを忘れないことも身の安全を守る上では大切です。
自然の中を走るのは気持ちのいいものですが、都市部とは違い動物たちのテリトリーであることは忘れてはいけません。
彼らの生息域を通るのだと考え、その領域を侵さないようにすることも、ツーリングでは大切なことといえるでしょう。