急制動

自動車教習所で普通自動二輪免許を取得する為の実技教習にはスラロームや一本橋、クランクといった教習をクリアしなくてはなりません。

これらはバイクを操る上でとても重要となるテクニックなので公道に出る前に必ずマスターしておかなくてはならないテクニックです。

重要な急制動

そしてこれらのテクニックと同じくらい、もしくはそれ以上に重要なテクニックが急制動です。
ここでは急制動についてお話をしたいと思います。

急制動とはすなわち急ブレーキの事です。
基本的に自動車にしろバイクにしろ急のつく運転は厳禁と言われています。
急発進、急旋回、急ブレーキなどがそれに当たります。

これは乾いた路面の場合はタイヤのグリップ力で何とかなる場合がありますが、路面状況の悪い、例えば雨が降っている時や砂などが沢山浮いている路面でこれらの動作を行うと自動車やバイクは間違いなく挙動が変わり、自動車であればスピンや横転、バイクの場合は転倒などに繋がるので大変危険な行為です。

急制動の必要性

では、何故自動車教習所で急制動の教習があるのかという事ですが、やはりやむを得ず急ブレーキをかける場合という場面は存在します。

公道を走っていて子供が飛び出してきた、前を走る車が突然ブレーキをかけたなど、様々なケースが考えられます。こうした場合には急ブレーキをかけて何とか回避するしか方法はありません。

急ブレーキをかけて安全に止まれるようにする為の教習が急制動と言っても良いでしょう。
路面が乾いている時と濡れている時では、停止までの距離が大きく変わります。概ね1割程度停止距離が変わることを頭に入れておきましょう。

ソース元:急制動の速度別停止距離

技術

さて、技術について考えてみます。
急制動の教習では45キロほどまで一気に加速しポイントに来たら一気に減速を開始。コツは加速で、一気に加速して減速ポイントでは確実に制動を掛けれるようにします。

加速が出来ていないとそもそもダメなので、まずはきっちりとアクセルを開けましょう。
ブレーキングを行う際には一気に力いっぱい握ってしまうとタイヤはあっさりロックしてしまいます。

フロントタイヤがロックするとステアリングが効かなくなり、リアがロックするとそのまま転倒してしまう恐れがあります。
タイヤをロックさせない為にはエンジンブレーキも適切に使い、ブレーキも適度な力で握る必要があります。

また制動を掛けている時にクラッチを切ってはロックの原因になるので、基本的にクラッチは繋いだままです。
エンジンブレーキをかけエンジンの回転数を高めておく事でタイヤロックを防ぐ事にもなります。

最初は怖いこの急制動ですが、とにかく体で覚えるようにしましょう。

力加減やタイミングなどを体に覚え込ませる事が重要です。