過失相殺の基準と過失割合について

バイク事故が起きたときの考え方

バイクに乗っていると、事故が起きてしまうことがあります。
事故には必ず、「加害者」と「被害者」がいます。
加害者は「事故を起こした人」を指し、被害者は「事故に巻き込まれた人」を指します。

普通に考えると「事故が起きたのは加害者の責任で、加害者が被害者に損害賠償金を支払うべき」と思いたくなるかもしれませんが、実は事故が起きると、被害者にも責任があることが多いです。
事故の原因は加害者であっても、「交通状況に気をつけていれば、被害者も事故を避けられたかもしれない」と考えることができます。
そのため加害者と被害者、両方に事故の責任があると考えるのが一般的なのです。

事故の被害に対して、自分にどれくらい責任があったのかを示すものを「過失」といいます。
そして加害者と被害者の過失の割合を、「過失割合」と呼びます。
一般的な事故における加害者と被害者の過失割合は、7対3や8対2であることが多いです。

自分の責任の分は、「過失相殺」になる

事故が起きると加害者が被害者に、損害を埋め合わせするための「損害賠償」をすることになります。
ただし被害者にも過失がある場合、加害者が支払う賠償金から被害者の責任分だけ費用が差し引かれます。
これを「過失相殺」といいます。
被害者にも大きな責任があると考えられる事故の場合、過失相殺でマイナスとなる金額も大きくなります。

このように、過失割合と過失相殺には密接な関係があります。
しっかりと理解しておく必要があります。

バイクの運転に慣れてくると、自分の運転技術に自信をもつようになります。
そしてつい、荒い運転をしてしまいがちです。
しかしバイクは油断していると事故を起こしたり巻き込まれたりしてしまうことがあり、十分気をつける必要があります。

上記の過失割合や過失相殺について理解していないと、いざトラブルが起きたときに困ってしまうことがあります。
また、相手に対して高圧的な態度を取ってしまい、さらにトラブルを大きくしてしまう可能性もあります。
こうしたことにならないよう、きちんと知識をもっておくことが大切なのです。

保険に加入していると、自分の過失分の費用はそこから支払われる

事故に巻き込まれたときにバイク保険へ加入していると、もし自分に過失があったとしても保険が適用されます。
そのため自分が支払うべき費用が加入している保険によって、保険会社から支払われることになります。
もちろん保険で支払われる上限金額を超える分に関しては、自分で負担する必要があります。
しかし自分が支払う費用が保険の範囲内の金額なら、自己負担はゼロになります。

以上のように過失割合や過失相殺、バイク保険は、バイクに乗るなら必ず知っておくべきです。
交通ルールと合わせて、基礎知識として学んでおきましょう。